保健科学東日本の血液検査に関して

人の体の状態を調べ、病気などのリスクがないかを調べるために高い頻度で行われるのが、血液検査です。誰しも一度はこの血液検査を受けたことはあるでしょう。
保健科学東日本では、医療機関の検査も請け負っています。血液の中に含まれている成分は、その場で見ただけでは何かを判定することはできません。生化学検査をいくつも組み合わせることで、血液中の成分を細かに分析して報告しています。
保健科学東日本が行っている生化学検査では、脂質検査や酵素検査、蛋白・窒素成分検査や糖関連検査、電解質検査を一般検査としています。医療機関から受け取った血液は、最新型の自動分析機で測定することで、翌日には結果を知ることができるようなシステムを取り入れています。
また、至急の検査においても60分以内に結果として報告することが可能です。特に複数の検査を必要とする場合、採血回数が多いと負担になりますが、保健科学東日本が実施している糖関連検査では、採血管1本の量でヘモグロビンA1c、血糖なども測定できます。
保健科学東日本がおこなっている血液学検査では、血球数算定と凝固系検査を中心としています。血球数算定とは、血液中の白血球や赤血球、血小板などの形態と測定が可能です。これによって、血液疾患の発見と早期治療、また治療効果などの変化を知ることができます。
基本的なデータとして用いられることが多いため、測定は短時間が好まれる傾向にあります。血液学検査に用いるのは、メイン機にSYSMEX社製 XE-2100を使用し、異常細胞は翌日に報告できるシステムです。また、凝固系検査は手術前に必要な場合も多く、血友病や肝障害以外にも血液を固まりにくくする薬を服用している人向けに効果を判断する際に行います。凝固一般項目と一緒に、FDP定量やアンチトロンビンⅢ、Dダイマー定量測定を行い、緊急の状態かどうかをスクリーニングすることができるのが特徴です。
これらの検査はバーコード管理を行い、搬送ラインで運ばれ、検体の測定や再検査、スライド作成、染色といった領域まで管理することができるようになます。前回の検査をした際にとった情報から、関連項目など精度の高いデータを出すことができます。
保健科学東日本では、他にも細菌検査も請け負っています。目に見えない細菌は血液の他に尿や糞便などからも採取することができます。これらを検査材料として培養同定検査や塗抹鏡検検査、薬剤感受性検査を通じて調査していきます。培養同定検査では細菌の有無や菌量の測定ができますが、特に病原大腸菌O-157に関しては選択培養を行って検出率を高めながら時間短縮にも取り組んでいます。
さらに、免疫学的な方法で行う抗原検査では、迅速な検査結果の提供を図り、その価値を発揮しています。