保健科学東日本の「尿中サイトケラチン8」はどんな検査?

保健科学東日本では、尿中サイトケラチン8、サイトケラチン18総量という検査を行っています。
サイトケラチンは細胞骨格の形成に関わるフィラメントの構成蛋白です。
上皮性組織由来のがん細胞において高く発現する蛋白で、中でも尿路上皮膀胱がんでは初期の段階からサイトケラチン8と18が発現し、尿中濃度も高くなります。
つまり、尿中のサイトケラチン8とサイトケラチン18を調べるこの尿中サイトケラチン8、サイトケラチン18総量検査は、膀胱がん、尿路上皮がん(膀胱腫瘍)に対し感度と特異度の高い検査方法であると言えます。
尿検査を行いサイトケラチン8、18が確認された場合、超音波検査や膀胱鏡検査を行います。
そして、がんであることが判明した場合には、転移の有無や膀胱内にあるがんの深さや広がりを確認するために、CT検査やMRIといった画像検査を行います。
一般的に膀胱がんでは初期症状として血尿が多くみられますが、肉眼で確認できることもあれば、顕微鏡でなければわからない程度のこともあり、痛みを伴わないことも多いです。
そのため、早期に発見することが非常に重要です。
保健科学東日本では、生化学的検査の1つとして尿中サイトケラチンの検査を行っており、病院から預かった検体を最新の自動分析器にて測定し、翌日には結果が届くシステムを構築しています。
加えて保健科学東日本では、迅速に検査を行えるよう尿定性の自動分析装置についても3台備えています。
尿は血液のように注射のように痛みを感じずに採取できる数少ない検体でありながら、体の基本情報を得ることに非常に優れています。
また、尿検査は腎臓など尿路系以外にも膵臓や肝臓など体の様々な部位の異常を見つけることが可能です。
保健科学東日本では、これまでに測定したデータを活用し、前回値チェックや擬陽性チェック、尿沈渣や尿定性、尿定量の相互チェックなど様々なチェックを実施しているのも特徴です。
保健科学東日本では、こうした生化学的検査や血液学検査、一般検査を中心に、内分分泌学的検査や主要マーカー検査、免疫学的検査や薬物血中濃度検査など、幅広い分野の臨床検査を受託しています。
預かった検体は依頼された検査指示に従って、正確かつ迅速にお届けするため、最新の技術と機器に加え、確かな品質管理システムを備えています。
保険科学東日本では尿中サイトケラチン8、サイトケラチン18総量検査を含む様々な臨床検査に対応することで、医療に貢献しています。