保健科学東日本では、生活習慣病を予防するために役立つ2つの検査を行っています。
それが、アディポネクチン遺伝子多型検査と循環器疾患関連遺伝子多型検査です。
今回は、保健科学東日本が行っているこの2つの検査について説明します。
アディポネクチン遺伝子多型検査は、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンと呼ばれる善玉ホルモンについて調べるための検査です。
アディポネクチンは、内臓脂肪が蓄積されることによって分泌量が低下してしまい、インスリンの抵抗性が引き起こされます。
そして、2型糖尿病の発症やメタボリックシンドロームの原因になると考えられています。
保健科学東日本で行っているアディポネクチン遺伝子多型検査は、東京大学大学院の医学系研究科で糖尿病・代謝内科の教授を務める門脇孝先生からライセンスを受けています。
アディポネクチン自体の分泌量は、生活習慣を含む環境要因だけではなく、遺伝子の個人差も影響していると言われているのです。
そのため保健科学東日本では、遺伝子多型に関する検査を行い、生活習慣の改善などに役立てるような取り組みを行っています。
循環器疾患関連遺伝子多型検査は、日本大学の医学部で病態病理学系臨床検査医学に関する分野に属する中山智祥教授などが有する特許を活用したものです。
保健科学東日本が特許の実施許諾契約を結んでいるため、実施可能となっています。
昔と比べると食生活などが大幅に変化し、高血圧などの疾患を持つ人が増えているため、予防策を講じるためのヒントを得る検査として行われているのです。
疾患の感受性遺伝子に個人差があることが中山教授などの研究で判明しているため、この検査を行う意味は大きいと考えられます。
個人差だけではなく発祥のリスクも調べられるため、生活習慣病の1次予防に役立てようというのがメインの目的です。
保健科学東日本が実施している循環器疾患関連遺伝子多型検査では、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクに関連するPGIS、心筋梗塞や本能性高血圧症の発症リスクに関連するNPRA、女性が閉経した後の高血圧が発祥するリスクに関連するFSHRを調べられます。
また、脳梗塞の発症リスクの関連するSTRK1領域についても解析できるので、多岐に渡る疾患のリスクを知ることが出来ます。
4つの検査がセットになっているタイプやPGIS・NPRA・STRK1領域の3つについて調べられるタイプもあるので、色々な生活習慣病のリスクを1度で調べることも可能となっています。